能勢町議会議員 ICT教育 学校視察訪問
5月30日(月)能勢町議会議員と教育委員会事務局合計9名の学校訪問がありました。
3時間目に授業見学、4時間目質疑応答をおこないました。
6年生、7年生、4年生の授業を見ていただきました。
1、6年 社会「わたしたちのくらしと憲法」
憲法の三大原理の一つとなる平和主義をテーマに「自衛隊・沖縄・広島・長崎・能勢・東京」についてタブレットを用いて班ごとに短時間で調べ学習する内容でした。まず、班のメンバーがタブレットで発表ノートを共有し、先生のタブレットに提出します。作成したプレゼンを大型テレビに映し出し、全員が瞬時に情報共有。今調べている内容がリアルタイムで全員に共有できるメリットを生かした学習でした。
2、7年 国語「説明文 ペンギンの防寒具」
説明文を論理的に読み取ることをねらいに、各段落の要旨や見出し、全体の文章構成を考え合う授業でした。グーグルクラスルームを活用し、班で共有できるスライドのひな型を教員が提示し、視覚的にわかりやすい構成にまとめて発表し、意見交換する内容です。視覚的にまとめることにより、文字が苦手な生徒にも文章構成を理解しやすくなります。個人作業時グループ活動時のタブレットの有効活用がポイントとなる授業でした。
3、4年 算数「1億をこえる数」
1億をこえる数の教科書問題とeライブラリーを活用して習熟を深める内容でした。eライブラリーでは間違えた問題は、最後に正解するまで問題を解いていく仕掛けになっています。また、教科書問題では、先生に〇付けをしてもらって正解した児童は、まだ、〇付けをしてもらっていない児童の〇付けをしていきます。ミニ先生に早変わりする瞬間です。教え合いが大切なポイントにもなります。
eライブラリーのメリットは、難易度が違う問題にチャレンジができ、学習の履歴(ログ)が残ります。得意な問題、不得意な問題のテータが蓄積されていきます。学校でも家でもやる気があれば、どんどん学習できるシステムとなっています。これまで同様、もっと家庭学習でもご利用いただけたら幸いです。
4、授業後の質疑応答
4時間目はランチルームで授業者からの説明と議員からの質問がありました。質問は以下のとおりです。
・授業でのパワーポイントの資料、GIGAスクール構想導入後の教職員の考え、調べ学習で出てくる難語句の対応、教科書・ノート・タブレットなどが置くときの机の大きさ、タブレット使用による目や姿勢等の健康面、修理・破損・保険、タブレットのバッテリーの寿命等・・・・。
予想していた以上に児童生徒や教員が活用していることに対する賛辞もいただきました。
最後に
1年生から9年生までの年間1000時間前後の授業時間があります。教科書、ノート、筆記用具、プリント、辞書、副読本、書籍、タブレット・・・どの学習道具も子どもたちにとって必要な道具です。これらの学習道具を上手に活用し、1年生から9年生の全児童生徒の発達段階にあわせて、使いこなせる力を身につけさせていくことが肝心です。鉛筆でノートに文字を書く練習、考え方を文章にして原稿用紙に書いて伝える方法、タブレットに打ち込んで表現する方法、デザイン・言葉・色を工夫しタブレットにまとめて表現する方法・・・様々な媒体で、様々な表現方法で、伝える力・表現力・思考力・判断力を身につけてほしいと考えています。
今回の訪問を通じて、今後のICT教育の展望や改善点についての意見交換がありました。多大な税金と導入過程の労力をかけていただいたタブレットを今後も有効に活用していきます。ただ、すべての授業をタブレットでおこなうということを目的にはしていません。子どもたちの学ぶ意欲を引き出し、学習過程を工夫しながら、タブレットが有効な時には、どんどん活用します。一方、紙やノートや書籍等が有効な時は、デジタルではなくてアナログの道具を活用しています。授業のねらいにあわせて、適宜、タブレットを活用していくスタンスには変わりはありません。今後、人と人との直接のコミュニケーションの大切さを最大限に生かし、デジタルの良さとアナログの良さを両面、共存させながら学んでいきたいと思います。
「学ぶ力」「学ぶ意欲」「学びを持続していける力」を身につけていけるように、「もっと新しい学び」に向かいながらも、「これまで大切にしてきたアナログな学び」にも光をあてて、より学びを確かなものに、より学びを豊かなものにかえていけるように創意工夫していきたいと思います。
更新日:2022年05月31日 06:01:56